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「間違いだらけの歯医者さん選び」

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3-2: 一人の歯医者ができるまで(1)
 前槁の続きです。
 一人の歯医者ができるまでの過程を書かせていただきます。

 動機は様々でしょうが、最初はごく普通の人間です。親が歯医者、医者、資格を身に付けたい、手先が器用、人並以上の生活が送れるようになりたい、まあこんな動機が一般的でしょうか?
 もちろんずばり「歯医者の仕事がしたい」という方もいるでしょう。

 通常わが国では「歯科大学」もしくは「歯科」のある大学に入学することになります。国公立、私立様々あります。お金はかかりますが、私立ではまあ「並」より若干良い頭が付いていれば入学できます。国公立は倍率が高く、受験する人の頭の程度も高くなりますので、入学するのは難しくなるでしょう。私立でも難易度の差はまちまちです。
 ただし、いずれにせよペーパーテストと、面接を課している大学では面接にパスすれば入学できます。

 大学では6年間教育を受けます。普通最初の2年間は一般教養を教わり、次の2年間で臨床の基礎を教わり、最後の2年間で実地の指導を受けるというのが一般的なカリキュラムでしょうか。
 もちろん、各大学で若干異なると思います。
 卒業試験で、専門的な実技と知識を身に付けたとみなされれば卒業し、国家試験受験の許しがもらえます。普通に知識を身に付けていれば国家試験はそんなに難しいものではありませんでした。また、現在国家試験に実技はありません。
 昔は国家試験に実技試験があったらしいのですが、評価が客観的ではなかったり、試験官が自分の大学の出身者に甘い判定をする、ということで廃止になっています。
 昨今新たに実技試験を盛りこむ、という案もあるらしいのですが、まだ決まっていません。

 国家試験に合格すれば、晴れて歯科医師と名乗ることができます。
 ここまでのシステムは自動車免許取得の過程に酷似しています。
つまり、自動車学校で知識と実技を学び、卒業試験にパスすれば免許試験場で知識のみについて試験を受ける、というシステムです。違うのは「自動車免許では教える人と試験をする人が違う」ということくらいでしょうか。
 そうです。医師免許もそうなのですが、医師、歯科医師国家試験は「教えている人が出題し、採点するのです」
 これはある意味大変妙なことですし、だからこそ「試験問題漏洩事件」が起きやすいとも言えます。まあ、そういう点に関してはここで論じることではないと思いますが。

 以上で歯科医師の免許は皆伝されるのですが、問題なのは人間の質を問われるチャンスが一度もないことです。まあ他のいかなる免許・資格に関しても、人間の「質」を問われることはないのですが・・・
 そして、人間の質を問うというのは大変難しく、また危険をはらんだものであることもまた確かではありますが・・・

 さて、国家試験終了後の進路は大きく二つに分かれます。

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